…そう、今日はまさにたった1年に1度のその日。
東京拘置所では1年に1度だけ”東京拘置所矯正展”という一般開放イベントが開催されています。大きくメディアに出たりはしないのでそんなに世間に広く知られているイメージは無いのですが、実は行列覚悟の大人気のイベントなんです。
- 拘置所の敷地内に入れる
- プリズン飯が食べられる
- 刑務所作業製品が買える etc…
と普段は出来ない貴重な体験ができるのが魅力!
というわけで今回は“東京拘置所矯正展”に行ってきたのでその魅力と楽しみ方をご紹介します!
目次
矯正展とは
矯正展とは簡単に言うと全国の刑務所や拘置所などの施設で行われているイベントのこと。法務省によると「法務省が主唱する『社会を明るくする運動』の一環として、矯正行政に対するご理解とご協力を得ることを目的として開催」しているんだそうです。
具体的にどんなイベントなのかっていうと、主な内容は以下の通り。
刑務所関連:
- 刑務所作業製品販売
- 刑務所レシピのごはん販売
- 刑務所内の見学※出来ない場所もあり
- 性格検査体験etc…
そのほか:
- 消防/自衛隊/警察犬関連の体験やショー
- 地域の団体による物販やショー
今回レポートする東京拘置所矯正展はその全国で行われている矯正展のうちの1つです。
参考までに東京拘置所矯正展2018年のチラシを載せておきます。来年以降行ってみたいなぁという方は参考までにどうぞ。
また出展している団体は以下の通り。数えたら104と結構な数でした。
東京拘置所矯正展の見どころ
刑務所で作られた商品が買える
まずひとつめの見どころは、刑務所作業製品が買えるところ。北は北海道、南は大分まで日本全国の刑務所で作られたものが本当にたくさん揃っています。
こちらは横浜刑務所から乾麺各種(145円-)、カバン(400円)、メモおりがみ。
こちらは横須賀刑務支所から出ている石鹸各種(70円-)。
このブルースティック石鹸は汚れがよく落ちると密かに人気らしいです。実際この石鹸コーナーは人だかりが出来てました。
大阪刑務所からはキーホルダーやアクセサリー、文鎮や朱肉入れなど。
こちらは値段は少しお高めだけど、質はなかなか良さそうな感じ。なんだかどれも丁寧に作られてる感じが伝わってきます。
そして何と言っても、刑務所作業製品で1番人気のコーナーがこちら。
函館少年刑務所のマル獄製品。
パンフレットには函館少年刑務所の欄だけ商品名がわざわざ載ってるくらいだもんね↓
ちなみにこの矯正展で4つ分も占領してるのは函館少年刑務所だけですw
相当人気なようでマジで人がごった返してました。CAPICっていう刑務所作業製品が買えるサイトも見たんだけどほぼ在庫切れで、矯正展はある意味手に入れるチャンスかもしれません。
そして個人的に1番感動したのがこれ。
おそらくこの展示場で一番高価だったのではないかと思われる←
上の部分の鳥も作りがとっても細かくて繊細です。
刑務作業ってこんなものまで作るんですね、すげぇや。(もはや職人レベル)
その他には文具や靴/家具/おもちゃ/置物/小物/財布/食器etc…本当になんでもありました。作りはどれも丁寧で、値段は高いものから安いものまで様々だった印象です。普段なかなか見かけるものじゃないと思うし、掘り出し物を探してみるのも面白いかもしれません。
刑務作業製品に関する詳しい情報は上記サイトをご覧ください。
その他物販
そのほか、福祉施設や地元企業などがお店を出しています。
ここのお店女の子らしくてすごく可愛かった。ナチュラルな感じが私好み♡
一富士製菓さんからはこんなお得なお店が出ていました。
チーズケーキ通常1080円のところ、500円てかなり破格なのでは。
また朝から特に大人気だったのは馬場青果さんの野菜百円市。
モザイクかけてもなんとなく分かると思いますが、人・人・人です。実はこれ矯正展始まってすぐの時間(9:30頃)に撮った写真なんだけど、既にこんな大にぎわいでした←
プリズン飯が食べられる
私はプリズン飯が食べたくて行きました笑
まずは東京拘置所矯正展で一番有名といっても過言ではないだろう、プリズンカレー!
メニュー
- プリズンカレー 400円
- 肉じゃがコロッケ 200円
- チーズ入りメンチカツ 250円
- 緑茶(500ml) 100円
というわけで私も購入。じゃじゃん!
ご飯は玄米ご飯で福神漬けもついています。玄米入ってるの嬉しいわ♪
具はジャガイモと豚肉と玉ねぎ。人参は入ってなかったかな。結構ゴロゴロ入ってると思います。
これ食べてびっくり、美味しかったんです。
刑務所のご飯なんて最低限食べられる味なんだろうな…って勝手に想像してたんですけど、全然違った笑
味は程よい辛口です。甘口ではなく、子供でも食べやすい本当にちょうど良い辛さw
ルーはスパイスがピリッと効いてるし、よく煮込まれているのか味に深みがありました。ちゃんと下味の出汁が効いてます。具が溶け出してドロっとしてるのも、またうま味をUPさせてて良い感じ。(ルーに肉の粒が浮いてるのが見えるでしょ?)
感動的な美味しさ!って訳ではないけど、安いレトルトカレーとかよりは断然美味しいと思う。期待以上でした。
そしてチーズ入りメンチカツ。これは何も書いてなかったので特にプリズン飯では無いのかな。
正直に言うけど、これは普通でした^^;
仕方ないんだろうけど、衣はもうシナっとしてたしチーズももう固まってたしね。冷凍とか安めのお惣菜メンチ変わらないと思います。リピはしないかな。(ごめんなさい)
プリズン飯は他にもあります。まずはコッペパンでしょ。
完売した後の写真で申し訳ありませんが、大きめのコッペパンが安く売られてました。
もうひとつがグルメタイムから出ているプリズン弁当。(これも完売後の写真で申し訳ない)
右のテーブルに酢豚風肉団子弁当(450円)と書かれてます。確か他にも種類はあったはず。
そのほか飲食品
プリズン飯以外にもご飯屋さんの出店があります。
うなぎ(1200円!)やイカなんこつ(150円)に焼き鳥..とすっごい美味しそうだったここ笑
安定のチェーン店、マリオンクレープと銀だこも来てました。
その他にはホットドッグ/もつ煮込みとか、チェーン店ならサーティワン/松屋/珍来とかが来てました。飲食ブースだけで34もの団体が出店して結構バラエティに富んでいたと思います。
自衛隊の車に乗れる
では食べ物の話からは少し離れて…お次は乗り物関係のお話に移ります。
それがこちら、じゃじゃん!
この車は軽装甲機動車という、”主として普通科部隊等に装備され、戦路機動及び戦場機動等に使用される車”だそうです。
この上に乗って記念写真を撮らせてもらえます。自衛隊員さんに頼めば一緒に写真に入ってくれたし、車の設備とかも質問すれば答えてくれたよ◎
それに希望すれば自衛隊服を着て写真撮影することも可能!
ミリタリーマニアの方にはココはお勧めしたいです。
ここは10組前後くらいの方たちが並んでいたかな。でも10分も待たなかったので割と回転は早めです。
観閲式の抽選会も行われていたようです。この日は9月29日だったのでギリギリの日程ですが、当たったらこれすごいよね。(私は行ったことないですが応募すると結構な倍率らしい。)ミリタリーマニアの方にはココお勧め、マジで。(2回目w)
パトカーにも乗れる
パトカーにも乗れました。こちらは中に入れます。
パトカーの方は自衛隊の車と比べたら少なかったですが若干並んでいました。
私も運転席で警察官ごっこを楽しませてもらいましたよっと♡(ひとりで何やってんだとか言わないでください)
普通の車と違うのは真ん中にボタンがたくさんとコピー機と呼びかけ用マイクがあるところ。ボタンは”サイレン”とか”足踏み”とか”4秒”とか”8秒”とかって書かれてます。詳しい意味はよく分かんなかったけどさ←
ステージ
ステージでは吹奏楽/和太鼓などのショーのほか警察犬の訓練/レスキュー隊の救助演習などが観れます。
ステージは小さめな上に人がなかなか多くて見えづらいので、観たいものがあったらお早めに行くことをお勧めします。
東京拘置所について学べる
東京拘置所矯正展では残念ながら拘置所の中には入れません。ただ”矯正広報コーナー”がある建物に入れば多少拘置所について学ぶことはできます。
まずは東京拘置所の上から見た模型でしょ。
奥の1番大きなアスタリスク型の建物が拘禁者や受刑者がいるところ。その建物の1番右端あたり(右上に駐車場っぽいところあるじゃん?)が面会用の入り口なはず。矯正展が開催されているのは手前の小さいX型の建物の周りです。
そしてみんな気になってるお部屋の模型もあります。
そして”性格検査体験コーナー”(後述)のお部屋には刑務所関連の歴史パネルが展示されています。滅多に入れない拘置所に来たんだし、せっかくだしちょっと読んでみました。
“奈良少年刑務所の受刑者2名が国内の技能オリンピック大会に出場し、上位に入賞する(上記写真より引用)”とかなかなか興味深いことが書かれてます。
あの丸獄マークって商標登録されてたんだ…相当人気なんだねあれ。
性格検査体験コーナー
そして最後の見どころは性格検査体験コーナー!
ここでは実際に被収容者に行われているものと同じテストを無料で受けられます。
ここでは質問用紙↓に書かれている60の質問にひたすら答えて行き、マークシートに記入します。
全て記入し終わったら職員の方に提出して、あとは機械に分析してもらうのを待つだけ。
ではではちょっと恥ずかしいですが私の結果をご紹介します。
今気づいたけど日付が盛大に間違いすぎてる件www
ここまでちゃんとしたものを印刷してまで頂けるとは思っていなかったので、ちょっと意外でした。このコーナーも楽しかった♪
所要時間は20分は掛からなかったと思う、15分前後くらいかな。始める前も3組ほど並んでいたけど、回転がとても早いのですぐにテストを受けられました。
記念撮影をして帰ろう
せっかく拘置所内に入ったんだから帰りに是非立ち寄って欲しい場所があります。
水色の看板が目立っていますが、注目して欲しいのは右端の方ねw
この看板よ!
この看板の横で頭下げて写真を撮るとネタになります。(←え)
東京拘置所矯正展をもっと楽しむためのアドバイス
…と東京拘置所矯正展に初めて参加してみて、特に面白かった部分をピックアップしてご紹介しましたが!
最後に、来年以降行く人に向けて自分の失敗談も含めもっと楽しむためのアドバイスをお話しします。
持ち物検査
カバンの中を全てひっくり返さなくちゃいけない訳ではないけど、持ち物はできるだけシンプルにしておくと早く入れます。また身分証は特に提示を求められる事はありませんでした。
入場規制がある場合も
最初のテープカットステージが見たい方はとにかく時間に余裕を持って行くようにしてください。なぜなら入場規制に引っかかってしまう可能性があるから。
今年はDA PUMPさんが来ていたということもあり、大・混・雑だったのね。私は9時15分頃には着いたけど印辺り↓で入場規制をくらい、スピーカから流れる音声しか聞けませんでした泣
結局テープカットステージが終わってしばらくするまで赤い四角内で待機せざるを得ず^^;
あとステージ自体も割と小さめなので、運良く中に入れた人でもかなり見辛かったと思われます。(雨だったし余計にね)
テープカットイベントが見たい方&入場規制に引っかかりたくない方は少なくとも30分-1時間前には行きましょう。持ち物検査もあるのでその分も考慮に入れてね!
トイレ事情
トイレは会場内に4ヶ所有りました。うち1つは仮設トイレです。
仮説トイレの方は男性用/女性用とあり、車椅子用トイレもあります。流し場もアリ。
またそのうちの2ヶ所は建物内のトイレです。仮設トイレが苦手な方はこちらへどうぞ。
こちらは先ほどの”性格検査体験コーナー”があった建物の中の写真。右奥がトイレでここは女性用のみ。車椅子用トイレはありませんでした。
もう1ヶ所の建物内のトイレは男性用もあります。そっちに車いす用があるかは分からないけど…
また授乳とおむつ替えコーナーはトイレとは別の場所に用意されているのでご安心ください。
プリズン飯と刑務所作業製品はすぐに売り切れる
先ほどの写真見て分かった方もいるかもしれませんが…
とにかくプリズン飯と刑務所作業製品は売り切れるのが早い笑
“個人的に”感じた行列情報
- 特にカレーはプリズン飯の中で1番人気なので早いうちに無くなる。比較的空いているお昼時前に並んどくのがベスト。
- もうひとつ行列は刑務作業製品のレジに並ぶ列。中でもマル獄製品と”ブルースティック”石鹸売り場近くのレジは、雨の中並ぶには気の遠くなるような大行列。
- 自衛隊の撮影コーナーとか”性格検査体験コーナー”とかも並びはするけど、上の2つに比べたら全然大したことない。どちらも10分も待たなかった。
という感じだったので良かったら参考にしてください笑
矯正展の情報を得るには
“矯正展”や”刑務作業製品展示会”のような法務省関連のイベントは全国の様々な刑務所や拘置所で行われているので、東京拘置所矯正展には行けなくても”矯正展に行く”チャンスは結構あります。
イベント情報を得るには以下の方法があります。
- 法務省:矯正局の”その他お知らせ”を見る
- 法務省のTwitter(@MOJ_HOUMU)を見る
- 行きたいイベント名(ex”東京拘置所矯正展”)で検索する
ただそんなに大きく広報はしていない印象で、詳しい情報はあまり得られないのは正直なところで…とはいえその3つ以外知る方法無いんだけどさ。
ホームページは直近6個程度のお知らせしか載っていないし、時期が近くにならないとお知らせが出ないので、予定立てるのが正直難しいんですね。
ただ開催される時期は各場所ごとに基本毎年同じなので、昨年度の情報を検索してひとつの目安にすることは出来ます。例えば東京拘置所矯正展は毎年9月最終週か10月初週の土日のどれかで府中刑務所は文化の日とかね。
拘置所内を見学できる?
最後は皆さん気になるこの質問。
これ聞くとがっかりする方は多いかと思いますが^^;
東京拘置所矯正展では出来ないけど、他の刑務所矯正展では施設の見学ができる場合もあります。例えば府中刑務所文化祭では”プリズンアドベンチャーツアー”っていう塀の中に入れるイベントがあるし、昭島矯正展では医療刑務所施設見学が出来るそう。
だからプリズン飯とか刑務所作業製品とかより塀の中の見学がしてみたいという方はそっちをオススメします。
是非1年に1度だけの貴重な体験をしに行ってみてください。
私はとても楽しめました、ひとりでも楽しいよ!
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